「指示された通りにやりました」新入社員がECサイトのデータを全消去した事故は、なぜ防げなかったのか?
「パソコンが使える」という上司の紹介を真に受け、新入社員にECサイトの商品登録を任せた結果、システムデータがすべて上書き消去された!期待のしすぎと確認不足が招いた大事故の体験談と再発防止策をお届け。
イチオシスト
※記事内で紹介した商品を購入すると、売上の一部が当サイトに還元されることがあります。

「パソコンが使える」の基準は、人によって全く異なります。 ※Google Geminiにて作成
プロフィール
- 当時の年代:30代
- 性別:女性
- 当時お住まいの都道府県:滋賀県
- 当時の職業:事務、ECショップ運営、Webデザイン
【わたしのイチオシ対策】「常識」を疑え! スキルは自分の目で確かめてから任せる
自身やご家族が体験した新入社員とのトラブルについてアンケートで募集し、【わたしのイチオシ対策】として紹介します。今回は、上司の「パソコンができる」という言葉を信じて商品登録を任せたところ、ECサイトのデータを全て上書き消去されてしまったという体験談をお届けします。
Q1. トラブルが発生した場所を教えてください。
A. 事務所
Q2. トラブルになった相手を教えてください。
A. 中途新入社員(29歳・男性)
Q3. どのようなトラブルに巻き込まれましたか?
A. 私が担当していたECショップへ上司の命令のもとで商品登録を任せたところ、システムデータを真っさらに上書きされてしまい、ショップを一時閉鎖しなければならなくなるトラブルが発生しました。
Q4. トラブルになったきっかけを教えてください。
A. 上司から「この子はパソコンが使えるから商品登録を教えてあげて」と言われたため、本人が基本操作やコード、システムの使い方をある程度把握しているのだろうと、私が過剰に期待してしまったことがきっかけです。
Q5. トラブルになった際、相手から何か言われましたか?
A. トラブル発覚後、彼に尋ねると「指示された通りにやりました」「あの……CSVって何ですか?」と質問され、頭がクラクラしました。 本人は心から申し訳なさそうに恐縮しており、初めて任せた仕事だったことや、私自身の確認不足もあったため、責めるに責められない心境でした。「これからはCSVを使いません、トラウマです……」と彼が横でショックを受けて肩を落とす中、私はバックアップデータを急遽反映させ、最新データとの差分を埋めるための果てしないコーディング修正に追われていました。
Q6. トラブルの内容を詳細に教えてください。場所や当時の状況、心情を踏まえてご回答お願いします。
A. 部署内をほぼワンオペで回していた私は、上司から「この子はPCが得意だから業務を渡せるよ」と紹介された際、やっとコードが書ける即戦力が来たのかと内心心から安堵しました。オーバーワーク状態だったため、正直期待値は跳ね上がっていました。
ネットショップのデザイン構造、商品登録方法、CSVによる一括大量登録など、専門知識が必要なシステムデータをテンプレートとともに丁寧に教え、「分からないことがあれば何でも聞いてね」と作業を任せました。しかし翌朝確認すると、登録していた商品の詳細がすべて真っさらになっていたのです。任せた範囲どころか、私が過去に積み上げてきた何千件もの商品データまで根こそぎ消去されていました。
彼の操作ログが残っていたため尋ねると、「言われた通りやったはずなのに……」と困惑した様子。「そもそもCSVとは何ですか?」「コードの仕組みが分かりません」と、作業を始める前に聞いてほしかった言葉が次々と飛び出し、呆気にとられてしまいました。
Q7. どのように解決しましたか?
A. 幸いにもバックアップを取っていたためすぐにデータを入れ直し、最新データとバックアップの差異を埋めるための復旧作業を丸1日かけて行いました。 彼が故意にやったわけではなく、深く謝罪をしてくれたので責める気にもなれませんでした。上司にトラブルの報告と、2日ほどネットショップを閉店せざるを得ない旨を伝えたところ原因を聞かれたため、彼とともに頭を下げて私の説明が甘かったことを伝えました。その後は、データをアップロードする前に必ず私に送ってもらうようにし、ダブルチェックを徹底することでショップの信頼回復に努めました。
Q8. トラブルを経験して、後悔していることや「もっとこうすれば良かった」と思うことはありますか?
A. 上司の言葉を鵜呑みにして相手の技量を勝手に思い込み、事前に実力をしっかりと測るのを怠ってしまったことを深く後悔しています。 また、説明する際に「分からないことがあれば、その都度その場で手を止めて聞いてほしい」と念を押していれば、結果は違っていたのかもしれません。「データをアップロードする前には当然声をかけてくれるだろう」という自分の常識は、相手の常識とは異なるのだということを身に染みて学びました。
■編集部解説
PCが使えるという言葉の定義は、「文字入力ができるレベル」から「コードが書けシステム構造を理解しているレベル」まで人によって天と地ほどの差があります。ワンオペの限界の中で新人に期待し、CSV上書きによる全データ消去という悪夢に直面した投稿者様の焦りと絶望は察するに余りあります。ここで会社を救ったのは、投稿者様が普段からバックアップをしっかりと取っていた点です。一括消去の絶望から丸1日で復旧させた技術力はもちろん、上司への報告時に新人を責めず一緒に頭を下げ、直ちにアップ前のダブルチェックという運用ルールに昇華させた対応は、まさにプロフェッショナルです。
Q9. 同じような被害を防ぐために、他の人へ伝えたいことがあれば教えてください。
A. 当たり前ですが、ビジネスの現場において「察してほしい」「常識だから大丈夫」は通用しません。 「質問はその都度聞いてほしい」「データが完成したら一度私に見せて」など、きちんと言葉にしないと相手には伝わらないのです。あとは上司の評価を過信せず、きちんと現場で実力を見極めることが大事だと強く感じます。面倒くさがることなく、1から10まで言葉にし、自分の目で確かめることが大切です。
■編集部まとめ
上司の評価を信じてECサイトの商品登録を新人に任せた結果、システムデータを一括上書き消去されてしまったトラブルでした。投稿者様が痛感された通り、ビジネス現場において「これくらい分かるだろう」「察してほしい」は一切通用しません。ノーコードツールやWebシステムがより身近になったからこそ、他人のPCができるという言葉を鵜呑みにせず、現場で本人のスキルを自分の目で確認すること、重大な操作(一括更新や削除)の前には必ず確認を挟むダブルチェック体制を敷くことが、大切な組織とシステムを守り抜く最大の防壁になります。
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